ベトナム経済は2026年に入っても力強い歩みを続けています。3月の最新経済指標によると、鉱工業生産指数(IIP)は前年同月比で10.36%上昇し、特に製造業部門は11.48%増と顕著な伸びを記録しました。購買担当者景気指数(PMI)も54.3と、生産拡大と新規受注の増加を示す高水準を維持しており、ビジネス環境の改善が鮮明になっています。
貿易面でも活発な動きが見られ、輸出額は前年同期比18.3%増の764億米ドルに達しました。一方で、新たな生産サイクルに向けた原材料需要の高まりから輸入も26.3%増と輸出を上回るペースで拡大しています。投資面では、政府による公共投資の執行加速に加え、外国直接投資(FDI)が引き続き経済成長の重要な柱となっており、ベトナムへの信頼が依然として高いことを裏付けています。
しかし、成長の裏でいくつかの懸念材料も現れています。国内消費の伸びは実質4.5%程度と過去4年間で最低水準に落ち込んでおり、内需の活性化が課題となっています。また、中東情勢の緊張によるエネルギー価格の高騰や為替・金利の変動圧力が、今後の投資意欲やマクロ経済の安定に影を落とす可能性もあります。ベトナムがこのまま二桁成長という野心的な目標を達成できるかどうか、国際情勢を注視しながらの舵取りが求められています。














