シンガポール、2026年度予算でAIと中小企業のデジタル化支援を強化

シンガポール政府は、2026年度予算案において、次世代の経済成長を牽引するAI(人工知能)分野への大規模な投資と、中小企業の競争力強化に向けた支援パッケージを継続・拡充する方針を明らかにしました。アジアの金融・テクノロジーハブとしての地位を盤石にするため、高度なデジタルインフラの整備と人材育成に重点が置かれています。

今回の予算の目玉の一つは、AIナショナル・ストラテジーの次段階への移行です。政府は、企業が独自のAIモデルを構築・活用するための計算資源へのアクセス支援や、AIガバナンスの枠組み構築に対して追加の資金を投入します。これにより、金融、物流、製造業などの基幹産業における生産性の飛躍的向上が期待されています。また、中小企業のデジタル転換を支援する「エンタープライズ・サポート・パッケージ」も延長され、法人税の還付や、サイバーセキュリティ対策への助成金が提供されます。

一方で、国際的な法人税の最低税率(15%)を導入する「BEPS 2.0」への対応に伴い、税制の透明性と公平性を確保しつつ、投資を呼び込むための新たなインセンティブ制度の設計も進められています。シンガポールは、単なる低税率の拠点ではなく、高度な技術力と安定した法規制を武器に、質の高い外資誘致を加速させています。投資家にとっては、AI先進国としてのインフラを享受できる魅力的な環境がさらに整うことになります。

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